耐熱容器、実験用ビーカー、液面計、反射鏡、パネルヒーター、ガラスプラントなど広範囲な用途に、すでに80年以上使われており、米国コーニング社の工場で大量生産され、ご希望のサイズや形状、仕上げ状態に即時受注加工します。
パイレックスは、熱衝撃や急激な温度変化にかなり強いガラスとして歴史も古く、ソーダライムガラスや鉛ガラスに比べて高い使用温度に耐え、化学薬品に対する耐腐食性も格段に優れています。ただし加工性については、ソーダライムガラスや鉛ガラスに比べて劣ります。



人工衛星の窓やスペースシャトルの機体表面材として数々の実績を持つバイコールは、ホウケイ酸ガラスを分相させ、アルカリホウ酸分を溶出させることによりシリカ分を高めた米国コーニング社の製品です。熱膨張係数が非常に低いため熱衝撃に強く、900℃の温度から直接氷水の中に投下しても割れません。1200℃の高温にも耐え、また900℃での連続使用に耐えることができます。このように石英ガラスに匹敵する耐熱性を持つ一方、石英ガラスに比べて各種の形状が作りやすい特性を持ちます。
直接炎の当たる炉ののぞき窓や熱処理用のトレーなど極端に熱衝撃のかかる用途、あるいは耐熱性が非常に要求される用途に使用されます。
ドイツ・ショット社のテンパックスは、1950年の発売以来、ホウケイ酸を主成分とする硬質ガラスとしての優れた品質と完璧な表面仕上がりで世界中に市場を広め、各方面から高い評価を得ています。また近年フロート製法による生産が行われるようになったことから、今まで以上に品質の向上が図られ、さらに大板寸法による供給が可能になりました。普通のソーダライムガラスに比べ熱膨張係数が小さく、ガラスの表面や内部の大きな温度変化・温度差に耐える特長があります。
このためテンパックス・フロートは主にオーブン、ストーブ、ヒーター等の発熱・加熱器具類ののぞき窓、また高熱を発するサーチライトなどの光源の安全カバーガラスや工業用、防護用ガラス等にも広く使用されています。
四角形、円形、その他の形状や、穴あけ、曲げ加工による半円筒形、時計皿形状など様々な寸法、形状での供給もできます。
単一成分、酸化ケイ素だけから成っているガラスで、水晶を原料とした透明石英ガラス(QuartzGlass)と良質のケイ石を原料とした不透明石英ガラス(SilicaGlass)とがあります。
熱膨張係数が非常に低いため、大きな熱衝撃に耐えることができ、短時間であれば1200℃の高温にも耐えられます。光学特性も良く、特に紫外線透過率では各種のガラス中最高の透過率を有しています。またアルカリ分を含まないことから、化学薬品に対する高い耐久性があります。
ただし製造が難しいことから通常のガラスに比べコストが高くなり、成形加工も難しいため形状が制約されます。

UVILEX390は、ハロゲンランプ等の紫外線による素材の劣化を
有害な紫外線の大部分をカットすることにより防ぎます。



ガラスを加熱処理して結晶核生成と結晶成長を行わせることによりガラス内部に結晶を析出したもので、いろいろな組成のガラスセラミックを作ることができます。通常不透明ですが、結晶を非常に細かく制御することによって透明な結晶化ガラスもつくることができます。熱膨張係数がゼロということから非常に大きな熱衝撃に耐えることができます。
「パイロセラム」は米国コーニング社の商標、「ネオセラム」は日本電気硝子の商標です。
《主な用途》
■調理用鍋、フライパン ■電子レンジのターンテーブル
■電磁調理器のトッププレート ■結晶化ガラス建材


ガラスを熱処理して表面に圧縮応力を与えることにより、機械強度、熱強度を増大させた割れにくいガラスです。万一破損した場合には破片が粒状になることから、けがの危険が少なくなる安全ガラスです。
風冷強化ガラスは面に比べてエッジ部が衝撃に弱いため、施工上エッジの保護に留意する必要があります。
《主な用途》
■建築用(ガラスドア、ガラススクリーン、窓など) ■内装用(テーブル、棚板、間仕切りなど)
■輸送機用(自動車、鉄道、船舶などの窓) ■産業用(レンジ、オーブンなどの電気製品前面ガラス)

ガラス表面の組成を変えることにより、ガラスの強度を増大するもので、
@表面の脱アルカリ A熱膨張係数の小さなガラスによる被覆 Bアルカリ金属のイオン交換
などの方法がありますが、一般的にはイオン交換による強化方法を意味します。
表面の圧縮層の厚みが薄く、かつ圧縮応力が大きいため薄いガラスでも強化できるのが特長で、形状も風冷強化より制約が少なくて済みます。
《主な用途》
■光ディスク用ガラス基板 ■実験用ガラス器具 ■眼鏡レンズ ■フィルター ■航空機、ヘリコプターの防風ガラス

ドイツ・シュピーゲルグラス社のフラッシュ・オパールガラスは、独自開発による引き上げ方式の製造技術によってつくられ、普通板ガラスと同程度の滑らかな表面を持ちます。ヨーロッパ、米国を中心に、建築用、照明用に広く使われており、品位あふれる照明効果によってプラスチックでは得ることのできない清楚でゴージャスな雰囲気をオフィスやショールーム、ホテル、病院、銀行などで演出します。
優れた採光性と耐熱性によって、照明、看板、ネオン、ディスプレー、パーティション、衝立など各種用途に活用されています。

ソーダライムガラス、鉛アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、96%ケイ酸ガラスに着色剤を加えてつくられ、着色剤は通常金属イオンや金属コロイドを使用します。
色ガラス製品は色の濃淡、光の透過率等製作上非常に難しい条件を課せられますが、鮮明な色で赤、黄、橙、青、紫、緑、黒などが製作できます。
《主な用途》
■道路及び鉄道用信号灯レンズ ■パトカー及び緊急自動車用回転灯、工事現場用回転灯
■航空標識灯 ■船灯 ■回転標識、水中投光機用色ガラス、一般照明

オプトエレクトロニクス分野では、紫外線や赤外線を透過または吸収する各種高品質ガラスフィルターが使われています。当社はあらゆる産業分野の要望に合った光学特性を持つフィルター製品をご提供しています。
●紫外線透過フィルター   (可視光線を遮断し紫外線のみを透過するフィルター)
●紫外線吸収フィルター   (可視光線を透過し紫外線を吸収するフィルター)
●赤外線透過フィルター   (可視光線を遮断し赤外線のみを透過するフィルター)
●カラーフィルター       (色補正および3色分解フィルター)
●近赤外線カットフィルター (可視光線は色補正を行いながら透過し近赤外線を反射または吸収するフィルター)
●コールドフィルター     (熱線を反射し可視光線を透過するフィルター)
●コールドミラー        (可視光線のみを反射し、熱線を良く透過する光源用の反射鏡)

ガラスにもメッキができ、一般に真空蒸着といいます。例えばサングラスはクローム、高級メガネにはジルコニウム、サファイア、水晶などの宝石が薄く蒸着されており、ちらつきを減らし、なおかつ明るく見えるよう多層反射防止膜が形成されています。また歯科医院で歯の治療時に照明を当てられても顔が熱くならないのは、照明ガラスに熱を遮蔽する金属薄膜が蒸着処理されているからです。このほか透明でありながらガラス表面に電気を通す透明導電薄膜処理なども、蒸着によって行うことができます。

アルゴンガスなどを入れた高真空域室で、陰極に高電圧をかけ放電すると電子とガス分子が衝突します。このとき正イオンが作られ、陰極方向にスパッター金属の原子がたたき出されてガラス表面に金属膜を形成します。真空蒸着に比べ緻密で超均一な密着性の高い金属薄膜の形成が可能になります。さらに耐磨耗性、耐熱性、透明性でも非常に高いレベルを達成しています。
ガラス基板上、カラーフィルター上への透明導電膜(ITO膜)の形成、熱を遮蔽する建築用高性能熱線反射ガラスやLow-Eガラスなどはこの方法で作られます。
《主な用途》
■ガラス電子部品
■熱線反射膜、レーザー反射膜、メガネレンズ、照明器具などの光学関連品
■建築用高性能熱線反射ガラス、Low-Eガラス